2011年12月16日
体が自然に

体が自然に動いてしまうことってあるじゃないですか。
その話既に聞いたって人もいるでしょうけど、
ずっと前のことなんですけどね。
それまでど田舎に住んでた僕は、
寝る時に家に鍵をするなんて発想もなくてですね。
その日もどっこそっこの鍵を開けっ放しで寝てたんですが、
夜中にふと人の気配で目が覚めると、
ガラス戸越しにたばこの火が見えましてね。
そっとガラス戸を開けると男の人が立ってるんですよ。
辺りもすっかり暗くなってましたからね。
もしかして僕ちゃん迷子ですか?と思ってたら、
僕に気づいた男性が慌てて逃げ出すじゃないですか。
さすがの僕もびっくりしちゃったんですが、
更にびっくりしたことに、このワタクシ、
気がついたら男性の手を掴んでたんですよ。
その後しばらく腕一本でもみ合いっぽくなりましたが
男性に腕を振りほどかれてそのまま逃げられちゃいましたけどね。
咄嗟に体が動くことってあるんだなぁって話です。
ま、残念ながら僕の場合は失敗例ですけど。
世の中にはカッコよく成功させちゃう人もいるんですよ。
今月初めの話しなんですけどね。
母親を探すためにひとりで外出し、
踏切で立ち竦んでしまった2歳の女の子を
中学3年生の男の子が助けたという話がありましてね。
「やばい、やばい」と周りの大人達が騒いでいる中、
女の子を助けるためにひとり遮断機をくぐり踏切内へ入り
素早く女の子を抱きかかえて颯爽と戻ってきて、
「大丈夫だよ」と声を掛けたってんだから
最近の中学3年生も大したもんですよね。
でね、この中学生。
潤んだ目で母親に感謝されながら、
例のカッコイイセリフを言うんですよ。
「体が自然に動いた。怖くはなかった。」
僕の中学3年生時代なんて、
理科室の暗幕を全部閉じて、
真っ暗な中怪談話やってましたよ。
何ですか?この差は。
でもこのセリフ。
やっぱり男の子だったら憧れるセリフですよね。
一度は言ってみたいセリフのひとつですよね。
だから万が一のその日のために
一応練習しときましょうか。
それを見た瞬間
考えるよりも先に体が自然と動いた。
怖くはなかった。

むしろ捕まってもイイと思った。



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