2012年02月24日
感動する演奏

ヨーゼフ・シゲティが好きです。
見ての通りヴァイオリニストなんですけど、
超絶技巧を誇るわけでも、
磨かれた音色を持つわけでもないんです。
どちらかと言えば、ヴァイオリニストとしては
あまり上手い方ではないかも知れません。
でもこの人の演奏は感動するんです。
技術を誇示するのではなく、謙虚に作曲者に向き合い、
その思いを真摯に伝えようとする演奏。
だからこの人の演奏は、
ビブラートなんてなくても速弾きが拙くても、
心から感動出来るんです。
今でも歌唱力のある人、演奏の上手い人というのは
沢山存在するとは思います。
しかし、そのすべてが感動出来るかといえば
決してそうではありません。
僕は音楽に上手い下手は求めません。
もちろん上手いに越したことはないのですが、
それだけで人は決して感動しません。
これは音楽だけの話に限ったことではなく、
テクニックを身につけると言うのは
あくまでも手段であって目的ではないのです。
そこを履き違えている演奏家、
またそれが感動だと勘違いしている視聴者が
如何に多いことか。
感動と言うのは見た目でもなく楽器の値段でもなく
ただ演奏する人の内面から溢れ出る情熱や思いを
いかに楽器を通じて響かせるかで伝わるものだと
そう僕は思ってるんですけど、

こうなった経緯は知りません★



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