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Posted by みやchan運営事務局 at

2012年06月07日

祖父の想い


「医者にならんか?」
今は亡き祖父にそう言われたことがあります。

祖父は軍医でした。
何もなければそのまま医者を続けるつもりだったようですが、
ある日事故で下半身不随になりました。

子供たちのために柿をとってあげようとして
柿の木から落ちたことが原因でした。

それでも祖父は優しく強い人でした。
人の悪口を言わないばかりか、
自分の体に対する愚痴や弱音も
聞いたことがありません。

そしていつも笑顔で僕達の話に耳を傾け
言葉少なに会話に加わっていました。

そんな祖父に突然「医者にならんか?」と言われ、
冗談とも本気ともとれない表情に僕は戸惑いました。
結局なんと言っていいかわからず、
一言「いや。」とだけこたえました。

「うん。」祖父もそれだけ言って笑ってました。
きっと志半ばで閉ざされてしまった医者への道を、
初孫である僕に託したかったんでしょう。

しかし当時そんな気持ちすらわからなかった僕は
「いや。」の一言で祖父の想いを流してしまったのです。

決して自分が選び自分で歩いてきた今の道を
悔いてるわけではないのですが、
その一言がずっと僕の心の重しとなり、
祖父が亡くなった時に後悔の涙となりました。

例え進む道は違っても
もう少し祖父の想いを汲んだ言葉があったのではないか。
そんな気持ちが消えなかったのです。
そして今、改めて思うことがあります。






医者より聴診器になりたいです。


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Posted by pia masa at 13:30Comments(17)思い出