日々是好日

俺とお前が出会って、どのくらい経つだろうか。
扉を開けると、お前はいつも部屋の片隅で静かに佇んでいた。
あの頃からずっとお前が気になっていたんだ。
キッカケは忘れてしまった・・・としておいてくれ。
しかし暫くして俺たちは一緒に居るようになった。

引っ込み思案なお前の理想は「引っ張ってくれる人」だったよな。
何かある度に、遠くを見るようにそう呟いていたのが苦しかった。
俺は違ったからだ。昔から人見知りだし、積極的とも言えない。
お前にとっては頼りなく感じることもあったと思う。
だからどうして俺なのか、正直不安になることもあった。
ただそれでも、出来るだけお前の望む男になりたいと
俺なりに頑張って引っ張って来たつもりなんだ。
気持ちを分かってくれとは言わない。
伝えられなかった俺の責任だと思う。

でもだからといって、なんだこの仕打ちは？


















俺が何をした？







爪楊枝でお前を拾うのはなんだか切ない。