日々是好日

「もう二度とピンは抜かん！」

と強く言い切ったところを見ると、
みまもりケータイから余程の辱めを受けたに違いない。
自業自得です。
pia masaです。こんにちは。

でもそれはそれで勘弁してください。

辱めといえば、入院時の荷物の中に
なぜか「加美乃素A」が入っておりましてね。
看護師さんから軽く失笑をかってました。




それは今必要なんでしょうか？

こっちが恥ずかしかったです。

まぁそんなフザけたオヤジなんですけども。
僕が言うのもなんですが意外と苦労人でしてね。

中学生の頃に父親を亡くして、
オトコがオヤジ一人だけだったこともあり、
家計を支えるために高校には行かず、
中学卒業と同時に働きに出たんです。

そこで飛び込んだのが
林業の世界だったみたいなんですけどね。

そんなオヤジは一本の腕時計を大事にしてました。
深緑の文字盤にシルバーのベルト。

子供の自分には時計の良し悪しなんて
これっぽっちもわかりませんからね。
正直言うと、あまりカッコイイ時計だとは
思わなかったんですが

それでも母親や姉妹達のために必死に働いて、
ようやく自分へのご褒美として買った腕時計ですよ。
オヤジなりの様々な思いもあったんでしょう。
ずっと体の一部みたいにつけてました。

そして事あるごとに言ってたんです。
「将来この時計をオマエに譲る」
「いい時計だから、困ったときには売れ」

先日広島のオヤジのアパートに行った時に
テーブルの上に腕時計が何本がありましてね。
この事を思い出した僕は聞いてみたんです。

思えば離れて暮らすようになってから、
オヤジとの思い出の品を
なにひとつ持ってませんでしたからね。

だからもし良ければ
今のうちに譲ってもらおうと思ったんです。
オヤジの思いを受け継いで
僕が大事にしていこうと。

「壊れたから、捨てたど。」






加美乃素Aが泣いて謝るくらいに
いつかコイツの中途半端に残った毛を
残らず毟り取ってやろうかと思う。




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